身を切る改革について

身を切る改革について様々なご意見を頂いてますので私の考え方を説明します。

首長が行う身を切る改革とはトップ自らが報酬を削減する事で職員に対し財政改革を促す機運を醸成するもの、議会議員が行う身を切る改革は議会で合意形成を行い議会の覚悟を示す事で公平公正な税の再配分を意識した予算編成や予算執行に努めて頂くもの、合わせて財政改革を促すものと認識しています。

今回我々県議団が他会派を巻き込み議会費より1億円を拠出し当局側に覚悟を示した事は身を切る改革という公約の一部を実行したと考えています。また、議会の覚悟を示すだけでは無く当局側にも一定の負担を求め総額2億7千万の消毒ロボットを購入する事ができました。新型コロナ感染症の最前線で戦う医療従事者に感謝の気持ちを伝えると共に、実務において負担軽減となるような消毒ロボットをお渡しする事ができたのは一定の評価をして頂けるものだと自負しています。

Twitterで見かける身を切る改革の目的が寄付になっている状況とは考え方が違います。議会議員は議会の中で議員報酬の削減についてその意味を議会内で共有し合意形成に努めるべきであり報酬削減を制度化するものが条例改正です。県議団は2月定例会に議員報酬の削減を含めた条例改正案を上程してきました。毎回否決されるものの条例案を出すだけで無く様々な段階で議会を動かす努力も行ってきました。具体的には各会派の幹事長で構成される代表者会や代表質問において議員報酬削減につながる提案を行ってきました。ただ、公約として掲げた以上努力だけでは許されないもので結果が必要です。議員報酬の削減という結果が実現できなかった時には被災地等に寄付をし、当初想定していたものとは違う形にはなりますが覚悟を示す事が求められているのだと考えます。県議団は私が抜ける事で議案上程に必要な人数を確保出来ないかもしれませんが引き続き議員報酬の削減については上程して頂きたいと考えます。各議会が何を行なってきたか、どのような条例改正案を上程してきたかに関心を持って頂きたいとも考えます。

また、身を切る改革は議員定数の削減も含みます。県議会は養父市と朝来市を合区し2市で1名となる定数削減も行ないました。相当の反対もある中粛々と定数削減を進めている事もご理解ください。神戸市選出の県議と2市や複数町にまたがる選挙区から選出されている1人区の議員とは行政需要が大きく違い、大幅な定数削減を行うには大胆な制度改正が必要だとも提議してきました。私は抜けますが議員定数削減については来年度設置される議員定数等調査特別委員会に期待するものです。議員報酬と同様、議員定数の削減についても各議会がどのような取り組みを行なってきたかご関心を持って頂ければ身を切る改革について各議会が行った取り組みの一端が見えるかもしれません。

最後に、条例改正案を上程する議席を有していない議会もあります。議員報酬や議員定数の議論は議会により過去の経緯も様々です。本部の示すガイドラインに沿った内容であれば各議員が考えた身を切る改革は尊重すべきであると考えます。また私や県議団の方法を押し付ける事もありません。それぞれが有権者に約束した事を任期中に粛々と実行していくのみです。私は今回任期途中で辞職し覚悟を決め新たな挑戦を行いますが維新の掲げる理念は持ち続けます。引き続き日本維新の会・兵庫維新の会へのご支援をお願い致します。